2009年10月5日月曜日

7月の三慶会・報告

7月は、支部鑑賞会に参加しました。
鑑賞会は、
刀剣博物館より石井彰先生をお迎えしての鑑賞会です。
7月は、三慶会からお願いしてふやしていただいた鑑賞会という経緯があるので
いつもドキドキしています。
当日は、大雨、災害の発生した地方もあり、開催も危ぶまれるほどでした。
しかし、多数の皆さんの参加をいただき、ほっと胸をなで下ろしました。
鑑賞刀のラインナップを紹介します。
解説や感想は、完璧ではありません。
どんな刀を見て勉強していたのか、覚え書きを掲載して、
雰囲気を感じていただけたらいいなと思います。
誤りや認識違いがありましたら、ご教示ください。
勉強させていただきます。

なお、参加してみたいと思われる方が居られましたらお知らせください。
参加方法をお知らせいたします。
次回支部鑑賞会は、10月25日福山での予定です。

鑑賞刀一覧
刀   國廣
ざんぐりとした堀川国広特有の肌。志津や貞宗などをねらったもののように感じた。堀川国広二筋樋を掻くことが多いとの事。
刀   藤原廣實
在銘がとても少ない刀匠で、4振り程度しか思い当たらない、大変珍しい作品。国広と遜色のない作品で、国広の代作代銘をした刀匠ではないかと思われている。以前は、国広の前銘ではないかと言われたこともあったが、今は弟子と思われている。また、大隅掾正廣の前銘とも言われているが、正廣は、長寸のものが多い。
刀   辻村越中守藤原高平花押 元和八年三月三日
初代兼若である。堀川帽子を焼く。錵崩れがある乱れ刃で間延びした箱がかった刃があり、表裏そろう。前田公の命日三月三日を切り込んでいることから、法要に際して切り込まれたものかもしれない。元和5年10月5日~元和7年の間に改名をしている。
 初代兼若は、若の字の、上部が、半のように草冠が切られ、かつ半の字のように左払いがまっすぐ上に突き出て、土のように縦棒が止まり、さらに石のように左払いを切り始める。
 2代目は、草冠は同様であるが、左払いが、上に突き出ることもなく、途中でとぎれずに、右の字のように切る。また兼の字は、下部が途中でとぎれて、从のように、人の字を2つ切る。
刀  於南紀重國造之
慶長時代の人であるが慶長風な姿が少ない。得意な作風は1.相州風な作風・少ない。2.手掻風な作品・直刃幾分鎬が広めで高く、焼詰めになることが多く、地は幾分流れる。
 この作品は、相州風な作品で、板目に縦に木目が流れる様に交じる。上に行くに従って焼幅が広くなり、帽子は表裏異なり、表焼詰め、裏直ぐに返る。
刀  肥前國住伊豫掾源宗次
いつもの肥前刀とは異なり、指し表に銘を切る。また、源銘を切る。規則性を帯びた刃文ではなく、剛胆で尖った刃を交え、乱れこんで返る。3代の勝手上がりのヤスリ目の場合は、任官名は無い。慶長11年官位をもらっている。銘の國の字に変化があり、任官前と後では銘ぶりが異なるので注意。

0 件のコメント: